ロバート議事規則解説
① ライオンズクラブで、正式に取り入れられている議事規則である。
② 会議規則の重要性
団体の方向性を決定するのは会議である。だから、団体が正しい方向に進むためには、正しい会議規則が必要である。③ 歴史的背景
1876年米国陸軍のヘンリー・ロバート将軍が米英会議の運営規則を基に、民間団体でも対応できる会議運営のルールブックとして作成。 多人種、多民族から構成される会議では全ての構成員が納得するルールが不可欠 (人はそれぞれ価値観が違う)④4つの権利
多数者の権利 | 過半数の賛成 |
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少数者の権利 | 少数意見の尊重、2名以上で動議を取り上げる |
個人の権利 | プライバシーの擁護、個人は一人1票の同じ権利を持つ |
不在者の権利 | 不在者投票、委任状など不在者にも議決権がある |
⑤4つの原則
一時一件の原則 | 1度に1つの議題だけを討論し決議する |
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一時不再議の原則 | 決定した議案は再度掘り起こさない。どうしてもという場合は2/3以上の賛同が必要 |
多数決の原則 | 多数決による裁決 過半数以上の承認が無ければいけない。よって、採決に当たっては2者選択が原則となる 特定の命題がその組織の行為・選択となるためには、多数決によって決議しなければならないという原則。つまり、会議において次にあげる定足数を満たす構成員が出席し、投票する過半数が直接に承認しなければいけないということである。過半数の決議ということは、白票や棄権を除き、賛成者が半数を越えることを意味し、例えば、賛成7、反対5、棄権3である場合は賛成者は15分の7となり、却下される。すなわち棄権も反対票とみなされるのである。また、1度の投票で3つ以上の選択可能性がある場合に、いずれの候補者または提案も過半数に達していない場合は以下のように選ぶ。A、B、Cの3つの提案がある場合、「AとBではどちらが良いですか、BとCでは、CとAではどちらが良いですか」というように必ず二者選択をさせて決議しなければならない。 |
不定足数の原則 | 会議の開催、決議のための出席数がきまっている 会議開催のための定足数:議事定足数 決議時に必要な定足数 :議決定足数 |
⑥特徴
審議のための会議である。(パネルディスカッション、シンポジューム等の学習のための会議とは違う)12名以上の代表者会議で有効(会議の種類 市民集会・総会の説明)
参加者は自己の判断により自由に行動できる。
・各構成員の意見は、会議の評決に際し同等の重さを持つ。
・集合体の評決に賛成しなくても集合体から、脱会しなくてよい。
採決の場面が多く、発言回数も制限される(審議の場合)
⑦運営上のポイント
動議が出されたら「セカンド(賛成支持)」が必要(賛成の意思表明)・質問、意見、動議を区別する。
議事リストによって運用される。
・議長に発言の許可権があり、議長の指名により発言が許される。
(議長は発言のバランスにたえず気を配る。)
・動議提出者は最初に発言する権利を持つ。
発言は検討中の議題に関する物のみとする。動議提出者は動議に反対の発言を禁止。
発言権の無い者は、動議を提出できない。
いかなる場合も個人攻撃をしない。また、個人の発言自体を問題としない。